ウッドデッキの選び方!種類や費用感&デメリット
ウッドデッキは、お庭や外構をおしゃれに演出し、リビング空間を広げる人気の外構アイテムです。しかし、「ウッドデッキの種類や選び方がわからない」「腐らないウッドデッキってあるの?」「樹脂ウッドデッキのデメリットは?」など、お悩みの方も多いのではないでしょうか?
ここでは、天然木・樹脂製ウッドデッキのメリット・デメリットや耐用年数、選び方のポイントを施工例と共に詳しく解説します。初心者の方でも後悔しないウッドデッキ選びのヒントをお届けしますので、ぜひ参考にしてください。
ウッドデッキは腐る?腐らないウッドデッキの選び方
ウッドデッキを長持ちさせるためには、腐らない(正確には腐りにくい)素材を選ぶことが重要です。気軽にウッドデッキライフを楽しみたい方におすすめなのが、樹脂製ウッドデッキです。樹脂素材は、耐水性・耐候性に優れており、雨や紫外線による劣化を最小限に抑えます。
さらに、樹脂ウッドデッキはシロアリやカビの影響も受けにくく、天然木と違って塗装の必要がありません。そのため、腐りにくウッドデッキを探している方には最適です。
樹脂製以外では、防腐処理が不要な天然木(ハードウッド)タイプも選択肢の一つです。ウリン(別名:アイアンウッド)などのハードウッドは、耐候性が高く、定期的なメンテナンスで20年、30年と長寿命を保てます。劣化具合によってメンテナンス管理は必要ですが、長期に渡って木の風合いが味わえる点もポイントです。
また、ウッドデッキを検討する際は、設置する場所選びも大切です。できるだけ日当たりや風通しの良い場所に設置することも腐食防止に効果的です。水はけの悪い場所や湿気の多い場所は、腐食や害虫発生の原因につながります。素材選びを含めて次章以降の記事を参考にして、後悔の無いウッドデッキライフを実現しましょう。
ウッドデッキの種類|天然木 vs 樹脂/人工木の比較
ウッドデッキの種類には、主に「天然木」と「樹脂/人工木」仕様のものがあります。
ウッドデッキが普及しはじめた当初は「天然木」仕様のみでしたが、近年では、耐候性やメンテナンス性を高めた「樹脂/人工木」仕様のものが普及しており、そのデザイン性&機能性は日に日に進歩しています。
天然木ウッドデッキのメリット&デメリット
天然木ウッドデッキには、「ウリン」「イペ」「アマゾンジャラ」など硬い材質を誇るハードウッドタイプと、「スギ」「ヒノキ」「米杉」など軽くて柔らかい材質のソフトウッドタイプに分類されます。
ソフトウッドタイプは、加工しやすく初期費用は低めですが、ハードウッドタイプに比べ耐候性が低く、メンテナンスの頻度も多くなります。
そのため、天然木ウッドデッキをご希望される方の多くは、長期的な視点から、耐久性がある「ハードウッド」を選ばれるケースが多いです。
天然木/ハードウッドのメリット
- 天然木本来の自然の風合いが楽しめる。
- 非常に硬い材質のため耐久性や強度が高い。
- 水を吸収しにくく雨や虫などによる腐食に強い。
- メンテナンスの手間がかからず長持ちする。
天然木/ハードウッドのデメリット
- 施工間もない時期に樹液が出る場合がある。
- 天然資源のため価格が不安定。
- 経年変化で紫外線により変色する。
- ヒビやささくれが発生することが多い。
樹脂/人工木ウッドデッキのメリット&デメリット
樹脂/人工木ウッドデッキとは、木粉とプラスチック樹脂を混ぜ合わせた合成木材で作られたデッキで、プラスチックの特性を活かして天然木のデメリットを解消しつつも、自然木に近い風合いが楽しめる仕様となっています。
樹脂/人工木ウッドデッキのメリット
- 素材色の選択肢が豊富。
- 製品価格が安定。
- 経年変化による退色がほとんどない。
- 耐久性に優れ害虫被害の心配がない。
- 定期的なメンテナンスが不要。
樹脂/人工木ウッドデッキのデメリット
- 天然木本来の温もりや変化は感じにくい。
- 夏場は熱を吸収し表面が高温になりやすい。
- 安価なタイプは木目のパターンが単調になりやすい。
- デザインが画一化されている分、差別化が難しい。
ウッドデッキの寿命と耐用年数
ウッドデッキの寿命は、使用する材料やメンテナンス方法によって大きく変わります。天然木ソフトウッド(スギ・米杉など)のウッドデッキの場合、一般的に5~10年が寿命の目安です。湿気が多く、風通しの悪い環境では、5年ほどで劣化が始まることもあります。特に、防腐処理が適切にされていない木材はシロアリやカビ、腐食のリスクが高いため、定期的な防虫・防腐塗装が必要です。
一方、ハードウッドタイプ(ウリン・アマゾンジャラなど)のウッドデッキは、耐用年数が20~30年と非常に長く、天然木の中でも特に耐久性に優れています。先に述べたようにハードウッドは耐候性が高く、適切な設置環境でメンテナンスも行えば30年以上使用できることもあります。コケ・カビ・砂ぼこりなどの定期的な清掃のほか、退色が気になる方は塗装も必要ですが、木目の美しさと耐久性を求める方には理想的な素材です。
また、樹脂製ウッドデッキも、耐用年数が15年~20年と長く、耐水性や耐候性も優れているため、天然木に比べてメンテナンスの手間が大幅に減ります。さらに、シロアリや腐食・ささくれ立ちの心配もなく、色あせも起こりにくいため、手入れが少なく腐りにくいウッドデッキを探している方におすすめです。
ウッドデッキの耐用年数目安表
ウッドデッキの種類 | 耐用年数目安 |
---|---|
ソフトウッドデッキ | 5年〜10年程度 |
ハードウッドデッキ | 20〜30年程度 |
樹脂/人工木デッキ | 15〜20年程度 |
ウッドデッキの寿命を延ばすメンテナンス方法
ウッドデッキの寿命を延ばすためには、日頃のメンテナンスが大切です。樹脂製ウッドデッキなら基本的に水洗いや雑巾がけだけで美観を保てますが、水が溜まりやすい箇所や日の当たらない場所にコケ・カビの発生を見つけたら、ひどくなる前に早めに除去するようにしましょう。
また、天然木ソフトウッドの場合は、湿気に弱くシロアリの被害に遭いやすいため、定期的にステイン系塗料での防虫・防腐塗装が不可欠です。メンテナンスをするか・しないかで大きく寿命が変わるため注意が必要です。
ハードウッドの場合は、ソフトウッドと違い定期的なメンテナンスはほぼ必要ありませんが、ささくれ立ちやトゲなどが生じたらサンドペーパーなどで取り除くようにしましょう。ただしハードウッドでも、紫外線や雨風にさらされ退色は進むので、気になるタイミングで塗装することで色合いを復活させることができます。
ウッドデッキの費用目安
ウッドデッキの設置費用は、使用する床材や施工内容によって大きく異なります。例えば同じ樹脂製のウッドデッキでも、選ぶ製品により2倍程度の価格差があり、坪単価も広い施工面積ほど安くなります。
以下に、主要な床材別に1平方メートルあたりの費用目安をまとめてみました。設置を検討する際の参考にしてみてください。
天然木ソフトウッドタイプの費用感
ソフトウッドは、比較的安価で加工しやすい反面、耐久性が低く定期的なメンテナンスが必要です。
〈天然木ソフトウッドの費用目安/材料費+施工費〉
1平方メートルあたり | 約3~6万円 |
約6.6㎡(約2坪)の場合 | 約19.8~39.6万円 |
天然木ハードウッドタイプの費用感
ハードウッドは、耐久性が高くメンテナンス手間が少ない反面、素材自体が高めで施工費も高くなる傾向があります。
〈天然木ハードウッドの費用目安/材料費+施工費〉
1平方メートルあたり | 約5万~7万円 |
約6.6㎡(約2坪)の場合 | 約33~46.2万円 |
樹脂製ウッドデッキの費用感
樹脂製は耐久性が高く、製品品質も天然木に比べ安定しています。質感や機能面の違いで価格差があります。
〈天然木ハードウッドの費用目安/材料費+施工費〉
1平方メートルあたり | 約3万~7万円 |
約6.6㎡(約2坪)の場合 | 約19.8~46.2万円 |
ウッドデッキのオプションアイテムと費用の目安
ウッドデッキは素材や色合いで暮らしに合わせた演出が可能ですが、オプション工事を追加することで、さらに快適で魅力的な空間が完成します。おしゃれな目隠しフェンスや屋根、オーニングの設置など、利便性や生活スタイルに合わせてアイテムを選ぶことがポイントです。
屋根の設置
屋根の費用目安(材料費+施工費):10万円~
ウッドデッキに屋根を設置することで、雨や直射日光を防ぎ、ウッドデッキを全天候型の快適な空間として活用できます。特に耐久性の高いポリカーボネート製の屋根は人気で、光を適度に取り入れつつ紫外線をカットしてくれます。リビングの延長としての使用や、室内アイテムの劣化防止にも役立ちます。
オーニング・シェードの設置
オーニング・シェードの費用目安(材料費+施工費):5万円~
オーニングやシェードは、手軽に日よけや目隠しを追加できるアイテムです。日差しが強い季節には涼しげな日陰を作り、室内の温度上昇を抑えることも可能です。必要に応じて開閉できるため、機能性とデザイン性を求める方におすすめです。
ステップ(階段)の設置
ステップ(一段あたり)の費用目安(材料費+施工費):約3〜5万円
庭とウッドデッキの段差を解消するステップや階段は、デッキの利便性を高める重要なオプションです。デザイン次第でおしゃれなアクセントにもなり、スロープ化によるバリアフリー仕様にすることで誰でも使いやすい空間も作れます。
フェンスの設置
フェンス(1mあたり)の費用目安(材料費+施工費):約1.5〜4万円
ウッドデッキに屋根を設置することで、雨や直射日光を防ぎ、ウッドデッキを全天候型の快適な空間として活用できます。特に耐久性の高いポリカーボネート製の屋根は人気で、光を適度に取り入れつつ紫外線をカットしてくれます。リビングの延長としての使用や、室内アイテムの劣化防止にも役立ちます。
ウッドデッキを選ぶポイント
ウッドデッキ選びは、上記の床材の種類のほか用途やサイズによっても変わります。ウッドデッキ選びで後悔しないためにも、それぞれのライフスタイルに合わせた設置基準を明確にしておきましょう。
ウッドデッキの利用目的は?
ウッドデッキを設置する目的は決まってますか?「ペットの遊び場にしたい!」「洗濯物や布団を干すスペースに!」等、思いつく利用シーンと実際のライフスタイルを照らし合わせて、本当に必要かどうか事前に把握することが必要です。
設置後に後悔された例としては、以下のような声が挙がっています。
ウッドデッキ設置後の後悔・・・
- 思ったより利用する機会が少なかった・・。
- 子供が成長に伴って使う頻度が減ってしまった・・。
- 目隠しフェンスを設置していないため、外部からの視線が気になり使いづらい・・。
- 夏は暑く、冬は寒くて使っていない・・。
- 蚊や虫が意外に多くて長時間いられない・・。
こうした事態にならないためにも、家族間でよく話し合い、具体的な利用シーンを想定しながら設置を検討するようにしましょう。
ウッドデッキの大きさ・サイズ感
ウッドデッキのサイズ選びは、お庭の広さによっても変わりますが、下記のように利用目的によっても変わってくるため注意が必要です。最低限のスペースを確保しないと、設置前に考えていた使い方ができないばかりか、利用頻度が下がることにつながります。目隠しとなるフェンスや、段差を解消するステップの必要性も含めて確認しておきましょう。
ウッドデッキの利用シーン別の想定サイズ感
- 洗濯や布団干し:間口:2間(約3.6m)×出幅:4尺(約1.2m)以上
- 子供の遊び場:間口1.5間(約2.7m)×出幅:7尺(約2.1m)以上
- ランチスペース:間口:2間(約3.6m)×出幅:6尺(約1.8m)以上
ウッドデッキの高さ
ウッドデッキの高さは、基本的には窓サッシの高さに合わせて設置するのが基本ですが、デッキの利用方法によっても変わってきます。
デッキスペースをリビングの延長線上として活用される場合は、高さをリビングに合わせてフラットにすることで、外へと広がる開放的な空間を感じることができます。小さなお子様やペットを飼われている場合は、安全性も考慮してフェンスやステップ設置の検討が必要です。
一方で、デッキスペースを庭の一部分としても利用したい場合は、お庭空間が広く使え立体感も生まれます。
また、リビングとデッキの段差で砂埃や害虫が室内に入りづらくなり、フェンスやステップ設置等の余分な工事も最小限にできます。
ウッドデッキの色選び
ウッドデッキの色選びは、建物外壁の色・室内フローリングの色・窓サッシの色など、統一感を持たせるために各ポイントの色合いに合わせておくのが基本となります。
建物外壁の色に合わせる
ウッドデッキの色を外壁に合わせた場合、外から見た際に住宅の一部分のような一体感が生まれます。あまりウッドデッキ感を出したくないご家庭にはおすすめです。
フローリングの色に合わせる
室内フローリングの色に合わせた場合、室内の延長線としてリビングからの広がりを感じることができます。家の中から眺めた時に開放感を感じたいご家庭におすすめです。
窓サッシの色に合わせる
黒やダークブランなどの窓サッシの色に合わせた場合は、住宅外観を含めたアクセントとなり、特徴ある空間を演出することができます。逆に落ち着いた色合いのサッシの場合では、住宅外観になじむ落ち着いた印象を与えることができます。
ウッドデッキの色比較
ウッドデッキの色は、大きく分けて「ブラウン系」「グレー/ホワイト系」「ブラック系」の3種類の系統に分かれます。
国内の一般住宅では「ブラウン系」が最も多く採用されていますが、近年は「ホワイト系」「黒・グレー系」を設置する方も増えてきています。ここでは、それぞれの色の特徴を紹介したいと思います。
ブラウン系のウッドデッキ
ウッドデッキ設置相談の中でも1番人気の色系統となります。「ホワイトブラウン」「ナチュラルブラン」「レッドブラウン」など様々な住宅様式に合う豊富なカラー展開と、庭空間に違和感なくなじむ特長があります。
グレー/ホワイト系のウッドデッキ
ブラウン系と並び合わせやすい色系統です。洋風スタイルの住宅への設置はもちろん、シンプルな外壁に合わせたり人工芝庭のアクセントとして設置するなど、外構空間に合わせた色々な見せ方ができる特長があります。
ブラック系のウッドデッキ
最近人気が出てきているブラック系は、経年変化を感じさせない自然な色合いと、スタイリッシュな住宅外観にマッチする主張しすぎない落ち着いた色調が特長です。砂ほこり等の汚れが目立ちにくい点も選ばれる理由です。
ウッドデッキ施工例
ここでは、ガーテリアのウッドデッキ施工例をピックアップしてご紹介します。新築外構・リフォーム外構・狭小スペース・プライベート空間への設置など、色合いやサイズ感を実際の施工例を参考にご確認ください。
リクシル「樹ら楽」ほか樹脂製ウッドデッキご紹介
ウッドデッキを設置検討の際、大変なのが商品選びです。「リクシル」「YKK AP」「三協アルミ」など各メーカーから多様なタイプの商品が展開されており、どれを選んでいいか迷われる方も多いかと思います。ここでは、そんなウッドデッキ選びの参考になるよう、主要メーカーの樹脂製ウッドデッキについて紹介したいと思います。
木の温もりや、ナチュラルな質感をリアルに再現した人工木材のウッドデッキです。リーズナブルな価格で気軽にデッキライフを楽しみたい方におすすめです。
樹脂に天然木粉を50%配合した人工木材ウッドデッキです。天然木と比べ、天候による変色や色あせが起こりにくく、メンテナンスが楽な人気のウッドデッキです。
デッキ表面に溝をつけ木の自然な風合いを表現した美しいデザインのウッドデッキです。多段デッキやスロープ設置も可能です。
木のように快適、木よりも丈夫なウッドデッキです。人工木ならではのメンテナンス性はそのままに、夏場でも快適な使い心地です。
天然木の見た目と手触りを実現したウッドデッキです。自然な色合いが生み出す優しいデッキ空間は、植栽ともよく調和します。
メンテナンスフリーの木質樹脂製デッキです。天然木の色合いと質感にこだわった豊富なカラーバリエーションを展開しています。
リウッド(再生木)を使用した安心・長持ちのデッキ材です。 天然木に近い感触を持ちながら、ささくれがなく、お手入れが簡単で美しさが長持ちします。
温もりある柔らかい木質感を再現し、耐候性・耐久性に優れた人工木ウッドデッキです。割れやささくれ、節がなく反りはほとんどありません。
自然の木の質感や色合いを再現しつつ、耐候性・耐腐性・耐久性に優れメンテナンスが容易な人工木ウッドデッキです。
住宅テイストや作りたい空間にあわせて選べる人工木ウッドデッキです。リアルな木質感の床板に複数カラーの中からお選びいただけます。
今回は、ウッドデッキの種類と選び方についてご紹介しました。お庭空間を演出するウッドデッキは、タイルデッキ同様、新築外構・リフォーム外構問わずご相談の多いアイテムです。
設置後に後悔しないためにも、本記事を参考にウッドデッキの特徴を把握して、最適なウッドデッキを手に入れてください。