おしゃれな外構にするポイント
外構とは「家の格式を上げる顔」
外構&エクステリア(庭や玄関にかけての屋外空間)は、帰宅時・来客を迎える時に大事な「家の顔」とも言えるポイントです。
同じ新築でも、外構をおしゃれに整えている場合と、そうでない場合では全く見え方が異なってきます。
やみくもに費用をかけて植栽などを植えたりすればいいわけではなく、家のコンセプトやデザインに沿った形でコーディネートが重要です。
また、家本体に費用を使い過ぎて外構まで予算が回らなかったケースも多くあると思います。家の外観にこだわりを持っていればいるほど、外構があまり整備されていないと残念な感じになってしまいます。
逆に、外構がしっかりとこだわりを持っていれば、ワンランク上のオシャレな住宅に見えます。
今回は「おしゃれな外構」にしたい方に向けた、外構のポイントを中心に解説していきます。
外構に必要なモノと抑えるべきポイント
外構全体
外構全体では「遠目から見た時のシンプルさ」と「室内空間とのつながり」がポイントです。
エクステリアを検討する時、庭や駐車場を単品で検討しがちですが、「外(道路)から見た時の印象」と「室内から見た時の印象」を立体的に捉えて設計すると、外構の価値がアップします。
遠目から見たときの、家と外構合わせた全体の外観のことをファサードと言います。住宅全体の顔であるが故に、家の外観とセットで考える必要があります。
一言に「おしゃれな庭」と言ってもそれぞれが抱えているイメージは十人十色なので、その頭の中にあるイメージを大枠からでも具体化していくことが庭作りのはじめの一歩です。
庭作りは目的を決めてから考え、それに向けて徐々に近づけていくと楽しみながら進められると思います。テーマで悩んでしまうという人は「自宅の庭で何を楽しみたいのか」を考えてみると良いかもしれません。
住まいとのバランス
住宅と外構は流行やライフスタイルに合わせてそのデザインも変化します。住宅が和モダン系なのにエクステリアが南欧系の場合、違和感を感じるはずです。基本のポイントは、住まいの外観とエクステリアの装いを一致させることです。和風・洋風・シンプル・スタイリッシュなど、自身が求める外構観と住環境を照らし合わせて、最適なスタイルを見つけてみてください。
周辺環境との調和
住まいは、周辺環境と調和してこそ街の一部になります。住居や外構デザインは、近年シンプルかつ個性的、それでいて環境を損なわないことがますます求められています。ポイントは「いかに自然に見えるか」です。街の景観と調和するような、色と素材の選定、そして樹木の使い方がポイントになります。個性を保ちながらも、街や近隣住居との調和も意識するようにしましょう。
門柱・門塀
門まわりは、「家の入口」という側面以外では、「表札などを含めた家の第一印象」になります。昨今では大きな構えを持った門扉を設置する家は少なくなっていますが、家の雰囲気を大きく変える重要な部分になります。
門構えに替わって、オープンな門(門扉で閉じないタイプ)であれば、開放的な玄関アプローチ(門から玄関までの通路)の設計がしやすくなります。
また一方で、クローズな門(門扉とフェンスで閉じることができる)も、防犯上の面を優先するのであれば有効手段の1つです。
門まわりの役割として、家族やゲストを招き入れ、送り出す門まわりには多くの役割があります。この役割を意識することが門まわりのデザインを成功させる秘訣です。
門まわりの防犯対策
門まわりのエクステリアは、犯罪者が嫌う「視線」「光」「音」を意識してプランニングします。ポストやインターホンがあるところまでが訪問者が入ってきて良いという位置づけになりますので、その配置には十分検討が必要です。特に、オープン外構の場合は、宅配業者など部外者も侵入しやすくなるため、ある程度プライバシーを保ちたい場合は、セキュリティ機能のある宅配ボックスの設置や動線設計をしっかり行うようにしましょう。
目隠しフェンス
フェンスは、ある程度クローズな外構で使われるエクステリアのアイテムです。
最近は、防犯上の観点から高さのあるフェンスは避けられがちです。理由は、空き巣が敷地内に入った時、外から分かりにくく侵入の目隠しになってしまうためです。
また、一方で、開放感を重視した設計では窓を大きくとりますが、大きくする反面プライバシーの問題があります。隣家から目線を遮りながら、カーテンをしなくても外からの視線が気にならないように、部分的にフェンスや塀を取り入れると良いでしょう。
目隠しフェンスを設置した際のメリット
▼人や動物の侵入を防止できる
目隠しフェンスを設置すると敷地の境界線がはっきりするため、人や猫などの侵入を防ぐことができます。
▼プライバシーを保護する
目隠しフェンスが、隣の家や家の前を通る人の視線をシャットアウトするので、安心してプライベートな時間を過ごすことができます。
▼家や庭をおしゃれに演出できる
おしゃれな目隠しフェンスを設置することで、住空間や庭の雰囲気ががらりと変わります。統一感ある目隠しフェンスを選び、家の外構と調和させることで、家周りの外観が良くなります。家の中から見た雰囲気もおしゃれに変わるので、家で過ごす時間も今まで以上に快適に感じます。フェンスに壁掛けの寄せ植えやグリーンを飾ったり、植栽と合わせて演出することでナチュラルな空間をつくることもできます。
駐車場・カーポート
駐車場の形態は家のデザインと深く関わってきます。おしゃれな駐車場にするには、車を置くスペースだけでなく建物の正面全体をフロントガーデンととらえて総合的にデザインすることが大切です。
一般的なコンクリート整備した駐車場にするのか、もしくはカーポートやビルトインガレージとして住宅の中に駐車スペースを取り組むのか?によっても外構は変わってきます。
住宅と一体化した車庫であれば、デザインも統一感が出せるため、家の外観を損なわずに設計できるメリットも大きいです。
コスト重視であれば、カーポートの選択肢も良いでしょう。
カーポートでも、最近はデザイン性の高い製品が展開されており、住宅外観の雰囲気に合ったものも販売されています。
駐車場やカーポートは、住居空間の印象を決める重要な要素です。戸建て住宅の限られた敷地の中ではなおさら駐車スペースは大きなエリアを占めます。駐車場の仕様、カーポートやガレージドアの素材を厳選して、おしゃれに仕上げれば外観の印象もアップするはずです。
ウッドデッキ&タイルデッキ
ウッドデッキやタイルデッキは、新築・リフォーム問わず人気のあるエクステリアアイテムです。
両アイテム共、暮らす上での実用性を兼ね備えており、フェンスや手すりなどのオプションも用意されている点は共通していますが、それぞれ特徴があるので紹介します。
ウッドデッキ
ウッドデッキは、天然木タイプより劣化のスピードが遅い人工木(樹脂)タイプが人気を集めています。特別なお手入れが不要で、製品にもよりますが耐用年数も15年ほどあります。天然木に比べ腐りにくく、カラーバリエーションも豊富でおすすめです。
タイルデッキ
タイルデッキは、ウッドデッキに比べモダンな印象で高級感ある仕上がりになります。タイルの種類も豊富でナチュラルな明るい印象を与えてくれたり、石調デザインでシックな装いも楽しめます。
大きめのタイル目地にすることで、広々とした空間を演出することも可能です。
お子さんが遊んでも、タイルであればささくれの心配がなく安心な点も嬉しいポイントです。
ただし、濡れた状態のままだと滑りやすかったり、日光の照り返しが思いのほかきついなど、設置環境をよく考えて導入することをおすすめします。
植栽・庭木
植栽は、外構エクステリアにおいて、重要かつアクセントとなるアイテムです。
植栽を焦点が集まるポイントにするケースも多いです。焦点が集まるポイントとは、視線が集まる場所や、特定の物体に視線が向くように意図的に作るポイントのことです。
外構および室内から見える庭の設計をする際に、「シンボルツリー」を置くことで見栄えを上げる効果があります。シンボルツリーを下からライトアップして、高級感を演出する手法も人気です。
しかし、むやみに植栽を置きすぎると逆に見栄えが悪くなることもあります。発育後の状況を考慮しないと手入れにも必要以上の労力を要するので、専門家に相談しながら必要箇所を見極めましょう。
今回は、おしゃれな外構にするポイントついて簡単にまとめてみました。
外構工事は何度も行う工事ではないので、プランの見極めが難しい部分がありますが、なかなかプランづくりが進まない方は、最低限の工事のみに留めておいて、住んでいく中で必要な外構、気に入った外構をあとからプラスしてくいくのも住環境の進化が楽しめておすすめです。
こちらで外構工事の費用の目安を紹介していますので、記事を参考にしながら理想の外構作りを進めてみてください。